ART-SCHOOL『1985』と2025年前半のリリース




  modal JazzからPrgressive rockまで呑み込む音楽性。Khakiはimmersive rock bandを名乗る。その名の通り、私たちは、彼らの世界観に、どこまでも沈み込んでいきそうだ。セカンド・アルバム「Hakko」は「shine a light」を意味する。音楽の行く末を照らす一筋の閃光。
  Khakiは Velvet undergroundのカバーから始まって、90年代行のインディーロックにも影響を受けた。メンバー5人全員がそれぞれ作曲している。Rolling Stone Japanに語るように、彼らはジャズ、クラシックから最近のロックまで引用元を隠していない。

  「夢遊病」という曲は、King Krule「Border Line」のギター・リフの繰り返しをイメージ。
「かれら」という曲は、Men I Trust「Billie Toppy」を参照したという。
「Winter Babe」は、Pavement「Summer Babe (Winter Version)」から。

  クールな音楽を貪欲に取り込んでいく一方で、彼らは、日本の前衛的なロックバンド、例えば、Moonriders、たま、Unicorn等の系譜に位置するバンドではないだろうか。こういったロックバンドが、日本の伝統的な音楽と、XTCのような海外のロックを組み合わせて演奏したように、Khakiもまた、日本人のメロディーを、海外の最新のロックに乗せている。
  いつだって、新しい音楽の形は、伝統的な音楽と、世界中の最新の音楽の相互反応で生まれてくる。


八十八か所巡礼(88kasyo Jyunrei) YouTube ”脳騒曲(Nosokyoku)”

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Kuunatic(クーナティック)YouTube”Kuuminyo (feat. Rekpo) ”




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ART-SCHOOL『1985』 YouTube "1985"

 ART-SCHOOLの新作は、80年代、初期のU2やNew Orderの冷たい音像を意図したとか、オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)やPrinceに憧れた少年の日を想い、かつ自身の音楽性としても原点回帰。Dinosaur Jr.にMy Bloody valentine、Smashing Pumpkins等に影響された青年の日がフラッシュバックする。正式音源が無かった「Outsider」をはじめ、セルフ・オマージュを感じる曲が目白押し。
 特にタイトル・チューンの「1985」は初期の代表曲「あと十秒で」のセルフ・リメイク感があって、しかも、途中、かすかに聞こえるギターのリフレインはまさかのリンドバーグ「今すぐKiss Me」を連想させる。木下君は同い年だからこの曲が大ヒットしたときは12才。たぶん、あと十秒→時間がない→今すぐ、という連想ゲームなのかも。そういう遊び心か、サンプリング感覚か、みたいなところからも良い意味での余裕とか、かつ本気度が伝わってくる。
 木下理樹に初期衝動ほとばしるアルバムを作ってこられると、世紀末前後の音楽、特にブランキ―ジェットシティの浅井健一とか、サニーディサービスの曽我部恵一とか、カジヒデキ、スネオヘアー、コーネリアスとかのリリースを、芋づる式に聴きたくなります。