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小児科医の高橋孝雄は、 「幼少のころに砂場で友達と喧嘩して、砂を相手の顔に投げつけた経験があります。母も呼び出されて一緒に平謝りしましたが、帰り道に母はそっと私と手をつないで「もうしないね」とだけ言った。その瞬間、私は自分の気持ちを母が代弁してくれた気がして、ドッと涙があふれました」
と語っています。子どもがいけないことをしたとき、親は「あなたが悪いことをしたのよ」と突き放すのではなく、さりとて、謝るよう強制するのでもなく、一緒に謝りに行くのがよいと言います。子どもは親の背中を見て育ちますから、見本を見せるのです。
小児科医の毛利子来(もうり たねき)は、子どものいたずら、悪い言葉や「嘘」は追求すべきではない、と言います。悪いことをしたことがはっきりした場合は、感情を交えず、端的に「もうしないように」とだけ告げる。
はっきりしない場合は、子どもが否定したら、それ以上詮索しない。もし本当にしていないのなら、子どもとの関係が悪くなる。本当だとしても、まずます子どもは言い逃れをして嘘を重ねる。その結果、自己肯定感を損なう。
子どもが嘘を言う時は、自己実現が妨げられているとか、愛情に飢えて寂しさを紛らせているとか、そういった事情がある。そこに大人が思いをはせる必要がある。